どん底の 黒人少年 拾う夫人

今日紹介する映画は実話でミシシッピー大からプロのアメリカンフットボールチームのボルチモア・
レイブンズに１位指名されたマイケル・オアーのお話　原作は「ブラインド・サイド・アメフトがもたらし
た奇跡」を映画化したものだ　この映画の主人公はマイケル・オアよりも彼を拾って育てた夫人の
リーアンである

◎　「しあわせの隠れ場所」　サンドラ・ブロック　　テイム・マッグロウ
　マイケルは下町の貧民街で生まれ父親は１歳の時に家を出て　７歳の時に市の福祉局により母親
　引き離され里子に出されるがいつも母の元に逃げ帰るという生活が続いて　満足に学校にも行かな
　いから学力がまるでない　１５歳になったマックは仲間からビッグ・マイクと呼ばれるほど人波外れた
　とてつもなく大きな少年に育った　里子の父親がキリスト教系の高校に大きな体だけを頼りに入学を
　依頼する　余りの成績の悪さに呆れたアメフトのコーチだったがマックの体とその敏捷性を見て他の
　先生を無理やり説得して入学させるが　白人ばかりの学校　学力の基礎ができていないから授業が
　分からない　そして最後の里親にも見捨てられて住む家と保護者を無くしてしまう
　同じ学校にＳＪ（ショーン・ジュニア）という小学生の男の子がいて　マイケルになついている　ある雨
　マイケルが濡れながら暖房を求めて体育館に向かって歩いていると　ＳＪ一家の車が通りかかり
　夫人のリーアンはマイケルを自宅に連れて帰り毛布を与えてソファーに寝かせる　主人のショーンは
　市内にレストランはじめ８０以上の店を経営する大富豪　家にはリーアンの他ＳＪと長女で同じ学校に
　通うコリンズが暮らしていた　まだ黒人に対しての偏見が満ちている時代だったが息子のＳＪ大の仲
　良しで長女のコリンズも全然気にしない　だがリーアンの友達などは吃驚するばかり　リーアンはそう
　いう友人達を軽蔑し別れてしまう　リーアンはマイケルを家で育てることを決意　衣服を買うがどういう
　わけかマイケルは縞模様のラガーシャツばかりを好んで着ていた　やがて本人の努力と先生の協力
　で成績が上がりアメフト部の入部試験が受けられて入部する　しかしアメフトをまるで知らないマイケ
　ルは練習もチグハグで入学させたコーチも呆れてしまう　小学生のＳＪは腹筋や走力などの自宅での
　練習を指導する　ある日練習を見学していたリーアンはコーチを差し置いてマイケルの元に行き　彼
　の抜群の保護本能を発揮させるべく　チームを家族だと思い誰と誰を守れ　と具体的に指示を出し
　指導する　マイケルはその指導に従い言われた選手たちを守るべくプレイをするようになり　コーチは
　吃驚する
　試合であるチームのエースに倒されてばかりいたマイケルだったが　やがてそのエースを試合場の
　柵の外にまで運び出してしまうほどに成長した　その時のビデオが全米のアメフトチームのコーチの
　目に止まり学校に見学に来たり　自宅には８０校以上の大学からオファーが届き　連日自宅にコー
　チが押し掛け好条件を提示して入学してくれと迫る　交渉の席には必ずＳＪもいてマイケルばかりで
　なくＳＪへの条件を求める　最後に３大学に絞り両親と大学に入学できる学力まで上げるため雇った
　家庭教師も卒業したミシシッピー大学を選ぶ　この間にリーアンはマイケルの保護司になり彼を家族
　一員とし　ママと呼ばせるようになっていた
　ところが余りにもミシシッピー大に偏った家庭環境を怪しんだ一部の人が　「ミシシッピー大に入学
　させるためにマイケルを拾って育てたのではないか」　全米の大学のスポーツ関係の機関に調査を
　依頼し　そこの女性調査官がマイケルを呼んで　こういう噂があるが真実はどうなんだ　とマイケルに
　迫る　それにマイケルはショックを受け　リーアンに問質し家出をしてしまう　マイケルは下町の仲間
　に会うがリーアンとコリンズとセックスしたんだろうと言われて逆上し　仲間を張り倒してしまう　マイ
　ケルを車で探していたリーアンの携帯にマイケルから電話がかかってきた　リーアンはマイケルに
　アメフトが好きなのか　自分の人生なのだから好きなチームを選べと勧める
　マイケルは大学の調査機関の女性調査官と会い　ミシシッピー大は自分の意思で選んだ　選んだ
　理由は周りにいる人たちがミシシッピー大卒ばかりだから　と伝える　そして家庭教師と本人の努
　力で大学入学レベルの学力に達し　ミシシッピー大学への入学を決めて高校を卒業する
　やがてミシシッピー大学からプロへと進むことになる

あなただったら雨の日ズブ濡れになって歩いているみすぼらしい大きな黒人少年を拾う勇気がありま
すか？　当然私にはありません　急いで見なかったことにしてその場を立ち去ります